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Camino de Santiago サンティアゴ巡礼 40日目 2012年7月2日 聖地へ

6時起床。

とうとう最後の朝がきてしまった。

これが本当に最後の朝?

信じられない。。

楽しかった前夜祭の余韻は完全に無くなり、再びセンチメンタルな思いが巡る。

1時間ほどベッドの中でぼーっとし、7時にすーさんを起こし、準備を始める。

おなかが全然空いてなかったので、何も食べずに7時半に出発。

ヒヨさんらは、もう少ししてから出発するという。

「じゃ、また後で!ブエンカミーノ!」

「ブエンカミーノ!」

アルベルゲを出て、アスファルトの道を進む。

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もう遠くにはサンティアゴの街並みが見えていた。

どんどん近づいてくるサンティアゴ。

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モンテドゴゾからサンティアゴまでは約4.5km。

1時間ほどで到着してしまう。

1ヶ月以上前から目指していた場所なのに。

まだまだ歩き続けていたいという思いがあるからか、ゆっくり、ゆっくり歩く私たち。

長い坂道を下りているときに見かけた変わった建物。

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坂を下りきると、車道に出る。

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サンティアゴのサイン。

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だいぶ建物もお店も増えてきた。

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人通りもちらほら。

道行く人の日常の暮らしが、なんだか別世界の物に見えるのはなぜだろう。

学校に行く子供、会社に向かう人、お店の開店準備をする人、カフェで新聞を読む人。

明らかに非日常なのは私の方なのに、巡礼のライフサイクルがすっかり私の日常となっていた。

そうだ、これが日常。現実の世界。

そう言い聞かせるうち、ようやく巡礼最終日という実感が湧いてきた。

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そしてサンティアゴの旧市街はもうすぐそこ。

サインに従って、黙々と進む私たち。

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突き当たりを左に進む。

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そして、右手に大きな建物を見ながら進み、

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この門をくぐると、左手に現れたのは。

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私たちは無言のまま、40日かけてようやくたどり着いた聖地を見上げた。

美しい・・・。

湧きあがってくるのは、静かな感動。

ついに!やった!!という、熱い感動ではなかった。

「ついに、来ちゃったね。」

「うん。」

私たちは、大聖堂の正面へと進んだ。

足元にはコンチャが彫ってある。

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荘厳で美しい大聖堂を無言で眺める。

この聖地を目指してひたすら歩いた40日。

キリスト教徒でも、何か強い思いを抱いていたわけでもなかった。

ただ、エルサレムで見た巡礼者のように、私も何かを感じたい、そう思っただけ。

歩き終えた今、私は何かを掴めた?歩く前より成長できた??

ずっと目指していた聖地が目の前にあるのに、なんだかふわふわした感覚に陥る。

「40日も歩いたなんて、信じられないね。ついにここに戻って来た。前回来た時、絶対に次は歩いてここへ戻ってくるってヤコブの像に誓ったんだよ。」

そう言って、すーさんは足元のコンチャにキスをした。

彼は2010年に、すでにこの地を訪れていた。しかし、飛行機で。

一応クリスチャンのすーさん。やはり私とは感じているものも違うだろう。

静かな感動を味わった私たちは、巡礼事務所へ向かう。

事務所の前には、すでに数名の巡礼者が列を作っていた。

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私たちも列に並び、しばし待つ。

そして9時。巡礼事務所がオープン。

中へ入り、建物の2階へ上がる。

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しばらく待つと、私の順番がまわってきた。

係りのお兄さんの前に行き、40日間肌身離さず持っていたクレデンシャルを見せ、質問に答える。

「オーラ!スペイン語は話せる?」

「オーラ!いいえ、英語でお願いします。」

お兄さんは、巡礼最後のスタンプをクレデンシャルに押した。

そして巡礼の目的を尋ねられる。

私の答えは、「スピリチュアル」。

宗教的な何かを感じたくて歩いていたのだけど、私はキリスト教徒じゃない。

まぁ、精神的な何かと言うと、もっと大げさな気もするけれど・・。

「おめでとう!これが証明書だよ。」

「グラシアス!!」

証明書を受け取った瞬間、私はやっと、自分が約800kmもの距離を歩き、聖地と呼ばれる場所へ辿り着いたという実感が湧いてきた。

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周りを見ると、他の巡礼者もみんな笑顔だ。

巡礼事務所には、笑顔が溢れていた。

少し興奮気味で証明書を手にした私たちは、再び聖なる場所へと向かった。

すると、巡礼事務所の近くでなんと、まさこさんと遭遇。

「お久しぶりです!まさこさんも今日ゴールですか??」

「いえ、私は昨日着いたんです。お疲れ様です!」

お互いに、無事ゴールできたことを喜び、記念に写真を一緒に撮ってもらう。

「では、またいつか、どこかで!」

そのあとすぐ、昨日の夜一緒だった、日本人の女の子たちにも遭遇。

彼女たちとも感動を分かち合い、ついでにお勧めのホテルを教えてもらった。

そして、再び大聖堂の前に立つ。

なんだろう、達成感?充実感?

とにかく、とにかくうれしかった。

ようやくテンションが上がってきた私。

大聖堂の前で、巡礼証明書と一緒に!

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大聖堂の前の巡礼者は、抱き合って喜びあったり、涙を流したり。

そういう巡礼者を見て、私も感動。

そうだ、これが味わいたかったんだ!

エルサレムの時は単なる傍観者だったけれど、私は今、巡礼者としてこの聖地に立ってるんだ。

心地よい感動に浸っていると、ヒヨさんらが到着した。

「お疲れ様!!おめでとう!」

「ついに到着!!でも信じられない!」

興奮気味の彼女たちは、巡礼証明書をもらいに事務所へ向かった。

「じゃ、僕たちは大聖堂の中に入ろうか。」

私たちはいよいよ、大聖堂へ足を踏み入れた。

ひんやりとした大聖堂は、天井が高く、意外とシンプルな感じ。

しかし奥にはゴールドに輝く祭壇。

残念ながら、入り口近くにあるヤコブの石像は、工事のためか囲いがしてあって触れることができなかった。

私たちは、祭壇へと近づいた。

そこには、ずっと会いたかったあの人がいた。

ヤコブ。スペイン語ではサンティアゴ。

カミーノ・デ・サンティアゴと呼ばれる巡礼路は、まさに彼に辿り着くための道。

キリスト教徒でもない私が、しかもレコンキスタの象徴とされた彼に会いに行く。

多くのイスラム教徒と接してきた中、そのイスラム教徒との闘いのシンボルである彼に会いに行く道を歩くのは、実は最初、しっくりこない気持ちもあった。

巡礼路では、彼がムーア人を踏みつける彫刻が多々ある。

そして、このカテドラルの祭壇の上にも、白馬にまたがりムーア人と戦う彼の像があった。

しかし、彼はあくまでもシンボルとして使われていただけ。

だって、彼が生きた時代、ムハンマドさえも誕生していなかったのだから。

レコンキスタが高まる中、ヤコブの遺骨とされるものがここで発見されたがために、シンボルとして使われた。

いや、実は民衆の戦意を高めるために・・誰かの骨を・・なんて、穿った見方で考えてしまったり。。

しかし、そのような邪な考えも無くなるほど、中央に鎮座するヤコブは美しかった。

彼の聖遺物がここにある、そう感じさせるパワーがそこにはあった。

すーさんは椅子に座り、何やら祈っている。

私は立ったままで、ヤコブを見つめていた。

「ね、あれやろうよ!」

と、祈り終ったすーさん。

そう、私が一番やりたかったこと!!

いつの日かテレビで見た、あのシーンがよみがえる。

祭壇の横の狭い階段を上ると、そこはヤコブの像の後ろに通じる場所。

列を作り、しばし待つ。

そしてすーさんの番。

そして、私。

私はまず、彼の背中に触った。

思っていたより大きい背中。

そして、抱きつき、目を閉じる。

あぁ、終わった・・・。

この瞬間、今まで感じなかった感動が沸々とこみあげてきた。

そしてそのまま数秒、その余韻を噛み締め、

「無事にたどり着くことができました。ありがとう。」

そう小声で言って、彼から離れた。

・・・感動!

キリスト教徒でもないのに、涙が出そうになる私。

ようやく、全てやりきった感でいっぱい!!

それから私たちは、地下にあるヤコブの棺を見、大聖堂を後にした。

この間、写真を一枚も撮らなかったことに気づく。

いやー、本当に感動を体感してる時って、写真に残そうっていう感情も湧いてこないんだな~。

それに、この最後の瞬間は、カメラを通して見てはいけない気もする。

大聖堂から出ると、とっても清々しい気持ち。

この余韻をしばらく味わいたいけれど、今日泊まるとこを探さなきゃ。

「ね、すーさん、今日どこに泊まろう??」

「さっき、教えてもらったホテルに行ってみる??」

私たちは、そのホテルへ向かった。

それは、大聖堂に辿り着くすぐ前に見た、あの大きな建物の横にあった。

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なんか立派な建物・・。高そう・・。

恐る恐るフロントで値段を聞いてみると。

ツインルームで38ユーロとのこと。

うん、そんなに高くない!しかもこの立地で、朝食も付いていると言う。

私たちはここに泊まることに決めた。

チェックインは1時からとのことで、ロッカールームにバックパックを預け、私たちは再び大聖堂へ向かった。

ホテルを出たところで、ヒヨさんらに遭遇。彼女たちもここに泊まるという。

再び大聖堂に入ると、さっきよりも人が多くなっていた。

12時のミサ開始まで、私たちも座って待つ。

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座りきれないほどの人が集まり、12時にミサが始まった。

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美しく響く修道女の声。神聖な司教たちの声。そしてそれに続く巡礼者たちの声。

途中、今日ここに辿り着いた巡礼者たちの国籍が呼ばれたり。

厳粛な雰囲気の中、ミサは進んでいく。

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この聖なる空間にいること、そのことだけで私の胸はいっぱい。

なんだか夢の中にいるような、そんな感じだった。

そして、見れたらいいなと思っていた、ボタフメイロの準備が始まった。

やった!

ボタフメイロとは、大きな振り香炉。

その昔、到着した巡礼者を衛生面で清めるために行われていたらしい。

天井から吊るされた大きな香炉につながる太い綱を、数名の司祭?たちが手動で引っ張ると、香炉からは真っ白な煙が大聖堂内に漂い始めた。

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巡礼者、そして観客からは歓喜の声があがる。

美しいオルガンの音色、そして神秘的な煙。

その光景は、きっと一生忘れられない。

これで、巡礼全てが終わった。

不思議なことに、寂しいという気持ちは完全に無くなっていた。

外に出た私たちは、ヒヨさんらと一緒に再び感動を分かち合い、写真を一緒に撮った。

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そしてそこには、巡礼路で何度も会った、リーさん親子、レッドさんと呼んでいた2人組みの女性、そしてミンさんの姿もあった。

ミンさん以外の2組も、今日到着したとのこと。

ミンさんは、ポルトガルの道を1週間くらいで歩いてきたらしい・・!

「今からランチ、一緒に行こうよ!」

そう言って、私たちは巡礼者に有名だと言うレストランへ向かった。

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注文したのは、セットメニュー。

最初にみんなでワインで乾杯!

そして、こちらが前菜!量、多すぎ・・。

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メイン。

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デザート。

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これで9ユーロは破格!

それから私たちはホテルへ戻り、チェックイン。

シンプルイズベストなお部屋。

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上の方にある小さな窓からの景色。

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シャワーを浴び、一息ついて、街を散歩。

でも、やっぱりここに来てしまう。

大聖堂。

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相変わらず、辿りついた喜びを分かち合う巡礼者がいたり。

そういうシーンを見て、私たちもほっこり。

それから、見つけたスーパーでチーズやワイン、ハムを買い、ホテルへ。

夜ごはんは、スーパーで買ったものを持ちあって、ヒヨさんらとホテルのお庭で。

「夜の大聖堂、すごいキレイなんだよ!見に行こうよ!」

と、ミンさん。

今日は月がきれい。おそらく満月だ。

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昼間の賑わいが嘘のように静かになった通りを歩き、大聖堂へ。

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美しい!!

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穏やかな光に照らされた大聖堂は、本当に美しかった。

大聖堂の端では、音楽隊が楽器の演奏をしていたり。

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最後に、みんなでポーズ!

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美しい大聖堂を目の前に。

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いろいろな思いが頭を巡る。

ここを目指して歩いた40日。

もう駄目かも・・と思った初日のピレネー越え。

初めてバルではしごをした、パンプローナ。

カテドラルが印象的だった、ブルゴスにレオンにアストルガ。

思い出に残る地名を挙げたらキリがない。

でも、目を閉じて一番に思い出すのは、一面グリーンの麦畑だ。

雄大な自然や畑の美しさに、何度生きていてよかったと思っただろう。

身体の痛みも、その景色に何度癒されたことか。

そして、アルベルゲで出会った人たち。

エルサレムで見た巡礼者や、テレビで見たヤコブの像を見て、私も何か感じたい、信仰って、信じるってなんだろうっていう疑問の答えが何か見いだせればと思って歩き始めた道。

この道で、私は、疑似キリスト教徒体験をさせてもらった。

知りたいと思っていたことは、やっぱり疑似体験者が故、体感することは少なかったけれど、何ていうか、生きる上で大切なこと?みたいなものを学んだことは確か。

そして、自分がこれから何を大切にして生きていこうか、みたいな、うっすらとした人生観も。

それは、この道が、自分と向き合う時間をたくさんくれ、そして単純で単調な巡礼の生活リズムの中で、日本ではなかなか感じることのできなかったものを感じさせてくれたから。

また、出会った各国の巡礼者、巡礼者を毎日受け入れているアルベルゲのオスピタレロに貰った素敵な言葉たちからも学ぶことは多かった。

この道を歩くことで何かが変わったとは思わないけれど、いろんなことを考え、感じ、語り合うことで、自分を高めることができたのは間違いないと思う。

人生で壁にぶつかった時、迷いが出来た時、またいつかこの道を歩きたい。

宗教的ではない私にとって、ここは巡礼というよりは、自分と向き合える道。

そしてなにより、楽しい道!

40日間、本当に毎日楽しかった。

40日もそんな毎日を過ごすことが出来て、本当に幸せ。

怪我もなく無事に終えることが出来たことに感謝。

そして、40日の間、出会った巡礼者、オスピタレロ、町の人々全てに、ありがとう!

巡礼日記最後の締めくくりは、ある人がくれた素敵な言葉で。

「この言葉は、よい道をっていう意味だけど、道ってこの道だけじゃないじゃない?人生だってひとつの大きな道でしょ。だから、これからあなたが歩む人生という意味も込めて。Buen Camino !!」


<本日の移動>

Monte do Gozo~Santiago de Compostela

約4.5km

約1時間


<本日のアルベルゲ>

Hospederia Seminario Mayor ツインルーム38ユーロ

アルベルゲではなく、ホテル。一番安い部屋で38ユーロでした。朝食付き。この朝食がバイキング形式だけど、なかなか美味しかったです。部屋は安ホテルと言う感じで、とてもシンプル。ただ、立地はとても良い!大聖堂まで歩いてすぐ。あとホテル自体はとっても素敵な建物です。


<本日使ったお金>

巡礼証明書を入れる筒  1×2=2ユーロ
ホテル         38ユーロ
ランチ         9×2=18ユーロ
スーパー        9.6ユーロ

計           67.6ユーロ(1人33.8ユーロ)





ようやく、巡礼日記も、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着しました。

あ、でもあと2日ほど巡礼日記は続きます。

今日の日記の最後の方は、大げさ?というか、自分でも何を書いているのかよく分からないけれど・・、当時書いていた日記に残していた言葉をほとんどそのまま載せています。

日記には、もっと、!!!がいっぱい書いてあったけれど(笑)、それほど興奮してうれしかったのでしょう、あの時の私は。

日記を読んでいると、あの時の気持ちがよみがえってくるようです。

本当に楽しい40日間でした。

ありがとう。

ちなみに、これがクレデンシャル。

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スタンプたちは、毎日、泊まったアルベルゲで押してもらいました。

スタンプいっぱいのこのクレデンシャルは、巡礼証明書、そしてコンチャとともに、一生の宝物。

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10:00 | サンティアゴ巡礼 2012/05-07 | comments (2) | trackbacks (0) | edit | page top↑
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